リーガルエッセイ

公開 2020.11.12 更新 2021.08.13

気晴らしできていますか?

記事を執筆した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
慶應義塾大学法学部法律学科卒業。司法試験に合格後、検察官任官。約6年間にわたり、東京地検、大阪地検、千葉地検、静岡地検などで捜査、公判を数多く担当。検察官退官後は、弁護士にキャリアチェンジ。現在は、刑事事件、離婚等家事事件、一般民事事件を担当するとともに、上場会社の社外役員を務める。令和2年3月には、CFE(公認不正検査士)に認定。メディア取材にも積極的に対応している。
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「気晴らし」できていますか?

私事ですが、最近、常に「あれやらなきゃ」「あれ考えなきゃ」と頭がぐるぐるしている感じで、地に足がついていない気がするというか、自分と丁寧に向き合えていない気がするというか、そんな毎日を過ごしています。
早朝仕事を始め、そのまま深夜になり、ふと、「あれ、今日ちゃんと呼吸していたっけ?」と思うことがしばしば。
あわてて深呼吸をすると、ずっと歯をかみしめていたな、とか、肩に力が入っていたなとかそこで初めて気づきます。
あまりに黙々と仕事をしていると、「気晴らししたほうがいいよ」と声をかけてもらうこともあります。
なるほど、と思い、自由な時間ができたときなど気晴らししようと思うのですが、これがなかなかうまくいかないんですよね。
外でゆっくりコーヒーでも飲みに行こうかと思うと、本当に無意識のうちに仕事用のPCをささっとバッグに隠し持って出てしまい、ふと気付いたら、カフェでコーヒーが冷めるのにも気づかず黙々と仕事をしている自分。
じゃあ、本屋さんに行こうと思い、なるべく、仕事とは離れたジャンルの棚に近づくのですが、ふと気付いたら「時間をより効率的に使うためには」「より集中力を高めるためには」のような本(たまに、「愛される女性になるためには」みたいなのが紛れていたりもします)を大量に手にしてレジに並んでいる自分。
つくづく、私はのんびり気晴らしをするということができないのだな、とがっかりするのと同時に、こんなことやっている間にも仕事を1個でも2個でも終えられたはずなのに、と後悔して、それまで以上に黙々と仕事に向かうということになります。
周りで、旅行に行ったとかフットサルの練習に行ったとかサーフィンに行ったとか・・・そんな話を聞くと、そんなふうに時間を楽しめるようになりたいな、といつもうらやましく思います。

気晴らしができない、という自分の悩みの解決のためではないのですが、私は、離婚事件の担当をさせて頂いているお客様と少しゆっくりお話しする時間があるとき、特に調停の待合室でお話しするときが多いのですが、「〇〇さんは、普段、どうやってお休みの時間を過ごしていらっしゃるんですか?」とお伺いすることがあります。
離婚係争中のお客様は、係争中だというだけで気持ちへの負担はとても大きいはず。
ちゃんとその負担をご自身でケアする時間をとっていらっしゃるかな、時間さえあれば事件のことを一人で抱え込んで考えてしまっていないかな、とつい気になってしまいます。
夫と別居して一人でお子さんを何人も育てながら、仕事をし、その上で離婚の問題と向き合っていらっしゃるかた、ご体調がすぐれない中で療養されながら離婚の問題と向き合っていらっしゃるかた、いろいろなお立場のかたがいらっしゃるのですが、いつも思うのは、意識して、ご自身の疲れを解消する時間をとろうとされているかたはいらっしゃらないなということです。
お子さんのこと、仕事のこと、ご実家のご両親のこと、ご兄弟のこと、ご友人のこと、考えるべきこと、すべきことに追われながら、睡眠もしっかりとれないような状態で歯を食いしばって頑張っていらっしゃる方がとても多いなと思います。
本心では、お客様に「どうか、毎日10分でもいいからご自身のためだけに気晴らしをする時間を作ってください」と申し上げたいのですが、そんなこと言われても、そんな余裕すらない、というお気持ちもすごくわかるような気がします。
離婚調停に出席すると、だいたい合計1時間くらいの待ち時間があって、その時間は、お客様と弁護士とで、待合室で待機し、調停委員と話したことを振り返って復習したり、次に入室したときの戦略を考えたりするのです。
もちろん、それこそが待機時間にすべき一番大事な課題だと思っています。
でも、この待ち時間に、ちょっと事件を離れたお話をすることも大事にしています。
お客様にとって、つかの間でも、離婚とは関係のない話でいったん肩の力を抜くことができればいいなとも思いますし、私にとっても、普段、打ち合わせをする中ではうかがい知ることのできない、お客様の意外な一面を発見することができたりします。
そんな一見関係のないやりとりが、案件を進めるにあたってヒントになったりすることもあるんです。

どんな立場にあるかたも、この情勢下、普通に生活しているだけでもストレスを感じたり、問題に直面したりしますよね。
その上に離婚の問題を抱えているという状態は、ご自身で自覚されている以上にお気持ちに負担がかかっているはず。
せめて離婚の問題については、不安の芽に気付いたら、ご自身で抱え込む前に、どんなに小さなことと思われることでもお気軽に担当の弁護士に投げてしまってください。
お客様のお気持ちのご負担を少しでも軽くし、心が元気な状態で大事な決断をできるようにサポートすることも弁護士の大事な役割のひとつです。
離婚のお悩みを抱え、最近、元気が出ないな、こんな状態で離婚について大事な決断ができるのかなと思っていらっしゃるかた、ぜひ一度弁護士にご相談ください。

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