「#世帯主でなく個人に給付して」

「#世帯主でなく個人に給付して」

今、SNS上で、「#世帯主ではなく個人に給付して」というハッシュタグが注目を集めています。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国が、一人10万円の現金給付を決めましたが、その支給方法に寄せられた声です。

総務省の発表によれば、給付金の申請は、基本的には、郵送による方法か、マイナンバーカードを所持している場合はオンラインによる方法かとなり、給付は、原則として申請者の本人名義の銀行口座への振込によるとのことです。
そして、受給権者は、「その者の属する世帯の世帯主」であるとされています。

つまり、世帯主が世帯全員分を代表して給付を申請し、給付金は、この申請者である世帯主名義の銀行口座に振り込まれることになるのです。

この手続きを聞いて、ご不安になったかたは多いのではないでしょうか?

DV、別居、世帯主から生活費を渡されないまま生活している人はどうなるの?

世帯主はだれがならなくてはいけないというルールはありません。
でも、実態を見ると、結婚した後、夫が世帯主になることが多いですよね。
そうなると、多くのご家庭では、夫が、世帯全員を代表して給付を申請し、給付金が夫名義の銀行口座に振り込まれることになります。

何も問題がなければ、世帯主が代表して手続きできることは効率がよいともいえるでしょう。
でも、今、夫からのDV被害から逃れるために、子どもを連れて家を出て、居場所を隠して生活している女性もいます。
その場合、住民票は動かさずに避難していることも多いです。

また、身体的な暴力被害はなくとも、離婚協議中で別居していながら、住民票は動かさずに生活しているかたも、また、同居していながら夫婦関係が悪化しており、夫から生活費を渡されないままに生活しているかたもいます。

そのような場合に、給付金の申請をするのが夫、振り込まれるのが夫名義の銀行口座ということになると、夫の対応によっては、給付金が、女性や現状女性が一人で育てている子どもに対し、きちんと届かないおそれがあります。

このような事態を懸念し、冒頭にご紹介した声があがっているのです。

この点、総務省は、配偶者からの暴力を理由に自宅を離れて避難しているかたに向け、基準日である令和2年4月27日より前の時点で実際に住んでいる市町村に住民票を移すことができない場合には所定の手続きを経たうえでご自身で給付を受けることができることを発表しました。
総務省のホームページに「特別定額給付金に関するお知らせです」として詳しい案内が載っています。
ご確認ください。

一緒に暮らしながらも自分の気持ちや希望を言える関係性にあるかたばかりではない

でも、率直に言うと、これだけではとても十分な対応ではないと感じます。

DV被害を受けている方が、避難先で、総務省が必要だと案内している資料をこれから準備することは、外出も容易にできない現状で、とても大変なことだと思うのです。
小さなお子様を育てているかたならなおさらです。

また、DV被害を受けているかただけの問題ではなく、同居している夫婦間であっても、その関係性によって、世帯主である夫に、世帯に給付されたお金の使い道について話し合いを持ち掛けること自体が難しい方はたくさんいらっしゃいますよね。

その使い道を話し合う過程で感情的になった相手から暴力を振るわれたり、暴言をはかれたりするケースもあるかもしれませんし、そのような事態をおそれて、何か意見を言うということ自体が心理的にできない状態になっている方はたくさんいらっしゃると思うのです。

すべての国民に対して給付されるものですから、これを個々に給付するとしたらその手続きは大変なものになるであろうことは想像ができます。

それでもやはり、弁護士として、一緒に暮らしながらも自分の気持ちや希望を言える関係性にあるかたばかりでないことを見聞きしているだけに、せっかくの、大きな額のお金が、きちんと必要なところに届いてほしい、そのための方法をもっと緻密に想像力を働かせて検討されてほしいと心から思います。

現状、総務省が発表した手続きを前提に、具体的にどのような方法をとれば世帯主の意向に関わらず給付金を受け取ることができるかということを考えていかなければならず、インターネット上ではいろいろな案が示されています。
時間の制限がありますが、受給できない不安がある場合は、早めに市区町村に相談してみるとよいでしょう。

私自身は、まだまだ勉強が足りておらず、現状、こうすれば給付金を必ず受け取れ、そのことでのデメリットもありません、と自信をもってお勧めすることができません。
今後、検討の結果を整理できましたら発信していきたいと思います。

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