消費者庁『ウエスト18cmサイズダウン!』などにNG

消費者庁『ウエスト18cmサイズダウン!』などにNG

みなさん、インターネット上で、「この機械をつけるだけで、楽して、〇日で〇キロダイエットに成功!」などの広告を見たことはありませんか?
わたしも、そのようなうたい文句とともに貼り付けられた、モニターのかたのビフォーアフターの写真に目が釘付けになり、購入を考えたこと(そして、買ってしまったこと)があります。

3月31日、消費者庁が、筋肉を電気で刺激するベルトを使用すれば、短期間でウエストが細くなるように表示したことが、景品表示法に違反するとして、「措置命令」を行ったと発表しました。

今回は、あまり聞きなれない法律ではありますが、実は、私たち消費者に身近な法律ともいえる景品表示法をとりあげてみます。

景品表示法は、消費者がいい商品を安心して選べる環境を守ろうとしている法律

私たち消費者は、実際よりもよく見せかけられる表示がされていたり、行き過ぎた景品をもらえるとなったりすると、ついつい、それにつられてしまうという傾向がありますよね。
それによって、実は質の悪いものをつかまされてしまう心配があります。
そのような心配をなくすための法律が景品表示法です。
正式な名前は、「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。

「優良誤認表示」の禁止とは?

景品表示法では、うそや大げさな表示などで消費者をだますような「不当な表示」を禁止していますが、ここでは、その中でも、今回とりあげたニュースで問題となっている「優良誤認表示」を説明します。

優良誤認表示というのは、簡単に言うと、消費者に「これはとてもいい品質だ」と思わせておいて、しかし、実際にはそうではない表示のことです。

もちろん、広告の性質上、ある商品やサービスが、数ある商品等の中から選んでもらえるように、ある程度誇張された表現が使われることはあり得ますし、私たち消費者もある程度の誇張があるだろうな、ということは想定していますよね。
景品表示法で禁止される優良誤認表示は、私たちが想定している範囲を大きく超える表示です。
その表示により間違った認識をもたなければ、その商品に引き付けられることが通常ないであろうと認められる程度の誇張があるか、ということを個別具体的に判断することになります。

たとえば、実際には、国産有名ブランド牛ではない国産牛肉なのに、あたかも、国産有名ブランド牛の肉であるかのように表示することなどがあげられます。

消費者庁は、ある表示が、優良誤認表示にあたるかどうかを判断するために必要と認めたときには、事業者に、表示を裏付ける合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができます。
「合理的な根拠」とは、試験や調査によって得られた結果であるとか専門家による見解などです。
消費者庁は、事業者から提出された資料をもとに、問題となっている表示が、優良誤認表示にあたるかを判断するのです。万一、事業者が、決めた期限までに資料を提出してこなかった場合には、そのことにより、その表示は優良誤認表示とみなされます。

今回の件について、消費者庁は、表示している痩身効果についての資料の提出を求めたところ、事業者から提出された資料は、いずれも表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかったと発表しています。

措置命令とは?

それでは、消費者庁が行ったという「措置命令」とはどのようなものでしょうか?

措置命令とは、消費者庁が、表示に違反行為があると認めたときに行うものです。
措置命令を行う前提として、事業者側に弁明の機会を与えることになっています。

今回の措置命令の概要は、①各商品の内容について、消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であることを示すもので、景品表示法に違反するものであることを周知徹底すること②再犯防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること③今後、表示の裏付けとなる合理的な根拠をあらかじめ有することなく、同様の表示を行わないことでした。

このたびの報道を受けて、消費者庁に公表された事業者のホームページを確認したところ、いずれの会社においても、早速、3月31日付で、「お詫びとお知らせ」などとして、措置命令の概要①にあたるアナウンスをしていることが確認できました。

今、とくに問題となる景品表示法違反

消費者庁が、3月10日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、予防効果をうたう商品の表示について景品表示法の観点から改善を要請し、消費者への注意喚起をしたとのニュースリリースを出しました。

消費者庁は、私たちの消費生活にとって身近な広告の不当表示に対し、引き続き継続的な監視を実施し、法に基づく適切な措置を講じるとしています。

今回とりあげた景品表示法に関しては、私たち消費者が、新型コロナウイルス感染拡大への不安を抱える今、そのような心理状態につけこむような広告表示に消費者庁がどのように対応していくかということも、今後注目されるところです。

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