刑事事件の解決事例


刑事事件22詐欺(2)詐欺未遂事件

詐欺への関与で現行犯逮捕。

事件発生までの経緯

Aさんは、学生時代の先輩から仕事を紹介されました。数日後、面識のないBと名乗る男から連絡があり、それ以降AさんはBの指示を受け、仕事をしていました。

あるとき、AさんがBと電話で会話をしていると、電話口から「騙されなかったから今日は駄目だ」と聞こえました。

Aさんは、自分が騙し取った金の受け取り役であるとそれとなく認識し、Bに「自分たちがやっていることは詐欺ではないか」と尋ねましたが「大丈夫だ」と言われたため、振り込め詐欺に関わっていると認識しつつも、仕事を引き受けていました。

ある日、AさんはいつものようにBの指示に従い、書類を受け取り、指定された場所へ向かっていたところ、警察に囲まれ、現行犯逮捕されてしまいました。

解決のポイント

事実は争わないとし、判決において、情状酌量の余地から執行猶予を付けるべきか否かが争われました。本件では以下の事情が考慮されました。

◆ 犯行はAさんの計画によるものではなく、確定的故意もなかったこと

末端の役割を担ったにすぎない者と、詐欺グル-プの主犯格の者とでは、詐欺を行うにあたっての認識にズレがあり、悪質性も異なります。

仮に、詐欺に関与しているかもしれないとの疑いを持っていたとしても、指示に従っていわば手足のように動いただけであったり、騙し取ってやるとの確定的な意識がなかったりした場合には、情状の余地があるといえます。

◆ 被害弁償がなされ、深い謝罪の意思が表明されていること

裁判官は刑罰の重さを判断するにあたり、示談の成否を非常に重視しています。そのため、被害者との間で示談が成立すれば、執行猶予になる可能性が高まります。

また詐欺罪は、個人の利益を保護することを目的とし規制されるものであるため、示談成立により現実的被害が回復された上、被害者が被告人の謝罪を受け入れ、寛大な処分を望んでいる場合には、その罪責は軽減されるべきと考えられます。

◆ 最終的な量刑に対する判断

最終的な量刑を判断するにあたっては、前科の有無や、社会的制裁を受け再犯が防止できるかが重要となってきます。

Aさんには前科及び前歴は一切なく、自らがした事への重大さを痛感し、逮捕直後すぐに謝罪文を書いていること、Aさんが家族と同居していることから十分な監督が期待できること、就職先も決まっており家族のために真面目に働くことを誓っていることから、再犯の可能性はないとして、執行猶予付きの判決を得られるように主張しました。

相談~解決までの経緯

弁護士は、Aさんが実刑を免れるよう誠実に弁護活動を続けました。

まず、被害者に対して、Aさんが深く反省し真摯に謝罪していること、また示談金を支払うことで被害者との示談が成立しました。

次に、Aさんの身体的拘束を解くため、保釈請求をしました。

その際に、被害者との示談が成立していること、未だ逮捕されていないBや友人に働きかけ、罪証隠滅を図る客観的可能性はないこと、また本人が深く反省していることから主観的観点からも罪証隠滅を図る可能性がないと主張しました。

また、Aさんが保釈された場合、家族と同居し、十分かつ確実な監督が見込まれることから、逃亡するおそれもなく、保釈は相当であると主張しました。加えて、家族のため働かなければならず、調書も作成され、実況見分も終わっていることから、これ以上の身柄拘束は不必要であるとして、保釈の必要性を訴えた結果、保釈が許可されることとなりました。

裁判では、執行猶予の有無が争点となりました。

Aさんは(ⅰ)先輩や友人から「いい儲け話がある」と言われ、それに乗せられただけで積極的に計画したわけではないこと、(ⅱ)「怪しいな」と疑いを持っただけで、詐欺であると誰かに告げられたり、詐欺であると確信を持って本件犯行に及んだわけではないこと、(ⅲ)被害弁償が済んでいること、(ⅳ)先輩や友人の上手い話には二度と乗らないと誓い、深く反省していることから、Aさんには多くの有利な情状が存在し、今後真面目に働こうとするAさんを実刑に処することは、Aさんの更生を妨げると主張しました。

弁護人による主張など総合的に考慮され、Aさんは執行猶予付きの判決を得ることができました。

組織犯罪は末端の役割しか担わされていなくとも、その悪質性から実刑も免れず4~5年の懲役がつくこともあります。一方、その背景事情などから執行猶予を獲得できる可能性もあります。執行猶予期間中、再犯がなければ、通常の日常生活を送ることができますし、社会復帰も果たしやすくなります。

大切な家族が犯罪に巻き込まれるなど、お困りの際は弁護士にご相談にいらしてください。

 

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